約1500年の歴史を誇る妙義神社。その参道から見上げた岩峰・白雲山の中腹に鎮座する「大の字」と「奥の院」を目指して、師走直前の妙義山を登ってきました。
まず最初に目指すのは、白雲山の中腹に小さく見える「大」の字。
本殿、唐門と並び国の重要文化財に指定されている総門は、高さ12m。青空に向かい一歩一歩、石段と坂道が続く参道を進み、壮大な総門をくぐり、本社を目指します。
参道脇には、圧倒的な存在感の巨木の切株。
日光東照宮と同じ彫刻師が手掛けた黒漆権現造りの本社は、豪華絢爛。今日この場に来ることが出来たこと、健康でいられることに素直に感謝し、穏やかな気持ちで参拝することができました。
心地よい神聖な空間を満喫した後は、観光名所から一変し、いよいよ山道へ。落葉に隠れた木の根や浮き石に注意しながら、高度を上げていきます。
ヘルメット等を装着し、15m程のクサリ場を登りきれば、先ほどまで見上げていた白い「大」の字までは、あとわずか。絶景の岩峰から、どんな絶景が待っているのか、期待で胸が高鳴ります。
江戸時代、中山道を歩く旅人や村人が、遠くからでも参拝できるように建立された大の字。
雨の予想に反して、この青空。風も無く穏やかすぎる岩峰からは、背後に聳える白雲山、榛名山や西上州の山々、関東平野が一望できました。
シーズンオフに近い平日ということもあり、山は貸し切り。鎖を頼りに下る方が早いですが、せっかくなので、ロープを出して懸垂下降。慣れていない同行メンバーにとっては、一大イベントでした。
奥の院から先は、滑落の危険が伴うコースが始まりです。更に気を引き締めて、上へ上へと着実に手足を伸ばします。
好奇心旺盛な同行メンバーは興味津々でしたが、本日はここまで。奥の院の上部までの鎖場を往復し、スリリングな岩稜歩きを満喫。
奥の院の上部で出会った紫式部。艶やかな姿に癒され、再び良い緊張感を持って下山しました。