karrimor mountain journal vol.20 赤岳

はじめまして。営業部/チバ(♀)です。

帰宅ラッシュでごった返す田園都市線。会社から、空の大型リュックサック〈cougar grace 55-70〉を事前に持ち帰る為、抱えこむようにして満員電車に乗り込みました。乗車前にダウンジャケットを脱がなかったせいで汗だくです。

一週間後に控えた冬の赤岳山行のため、この地獄に耐えておりますが「山はこの灼熱の満員電車とはうってかわる極寒の夜…」と、遠くは八ヶ岳の夜を想い、やり過ごすのは考え方によってはなかなか乙かもしれません。

初登場の営業部/チバがお送りする今回の〈mountain journal〉は冬のシーズンも残り僅か、今シーズンはまだ一度も行けていない雪山を堪能すべく、テント泊装備を携え冬の赤岳へ。ガイドツアーや講習を行っている〈YFクラブ〉の鈴木 佐智子さんによるサポートのもと登ってきました。

[山行ルート]
美濃戸口 → 赤岳鉱泉(テント泊) → 文三郎尾根 → 赤岳山頂 → 地蔵尾根 → 赤岳鉱泉 → 美濃戸口
赤岳にテント泊山行ということで、アイゼンやショベル等も楽々入る大容量フロントポケット装備のほか多彩な機能も装備した〈cougar grace 55-70〉をチョイス。カリマーを代表するロングセラーモデルです。今回の〈mountain journal〉では、そんな〈cougar grace 55-70〉のオススメポイントをメインに、雪山登山を快適にする機能も紹介していきます。

mj_vol20_01赤岳登山の玄関口、美濃戸口からスタート! 取材当日は天候に恵まれ、穏やかで明るい林道を歩きながらウォーミングアップ。気温はマイナス5℃ほど。

mj_vol20_02今年の冬は雪雲がアルプスを越えられなくて北陸でたびたび大雪を降らせました。そのせいで、八ヶ岳も最低気温は-20℃前後にもなりますが、例年に比べると驚くほど雪は少ないのだそう。
北沢からのアプローチ。途中、前方を見上げて驚きましたが、大同心・小同心、その周辺の峰々もあまり雪が付いていないのです。まるで3月下旬から4月の景色です。
mj_vol20_03mj_vol20_03_1赤岳鉱泉に到着! 着いて早々冷え込む前にテントを張ります。今年は寝袋を新調。-20℃でも快適に過ごせる準備はしてきたので夜を迎えるのが少し楽しみでもあります。
明日の山頂アタックに備え、夕飯を済ませて早めの就寝。赤岳のアタックは明日なので、早速ですが〈cougar grace 55-70〉のオススメポイントをご紹介したいと思います。


〈cougar grace 55-70〉 がテント泊雪山登山を快適にする4つのポイント】

mj_vol20_04_1今回、赤岳山行で使用したのは、女性用大型リュック〈cougar grace 55-70〉。カリマーを代表するオールシーズン対応の大型リュックサックとして好評をいただいている〈cougarシリーズ〉のなかでも、背面長やハーネス類を女性向けにサイジングしたモデルです。
カリマーならではの優れたフィット感や安定性が魅力なのはもちろんなのですが、それ以外にも雪山山行で活躍する機能がふんだんに盛り込まれている充実モデル。
そんな多機能満載のモデルなのですが、テント泊雪山登山を快適にしてくれる機能を紹介します。

外付けに何かと便利な多機能ループ

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▲ピッケルにポール、カラビナやスリングと外付けに大変便利なループやデイジーチェーン。工夫次第で様々な用途に使えます。ギアや小物が多くなる冬山登山では結構助かります。

ガバッと開口するメインコンパートメント

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▲素早くメインコンパートへアクセスできるクイックアクセスビビィ。開口部の開け閉めが本当に簡単なので、テントの出し入れや防寒着の出し入れが楽々。

大容量のワンドポケットにヒップベルトポケット

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▲それぞれマチ付きなので、ヒップベルトポケットには食べきれないほどの行動食を収納することも可能。ワンドポケットは500mlボトルが2本入ります。トレッキングポールやテントのポールの収納にも活躍します。

一つのコンパートメントとなるフロントポケット

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▲大容量で大変便利なフロントポケット。ドレインホールもあるため、雪の付着したギアやウェアをそのまま突っ込んでおいてもOK。頻繁にギアを付け替えたり、荷物が膨らみがちな下山時は特に助かります。

カリマーリュックサックの中でも大型モデルの〈cougar grace 55-70〉を背負って赤岳に向かったのですが、山頂までずっと背負っていったわけではありません。赤岳鉱泉にてリュック含めテント装備一式をデポして携行する荷物を軽くして2日目に山頂を目指しました。
15㎏以上の装備を背負って、2日間の雪山山行はタフで危険を伴います。ましてやその場所が初めて登る山であれば尚更です。重装備となるギア類をベースとなる場所にデポすることで、軽快で安全な山行が可能となります。雪山の経験が浅い方や体力に自信の無い方でも、標高の高い山を登る一つの方法となります。



2日目:
必要最低限の荷物を携行し、日が昇る前から動き出し赤岳山頂を目指しました。
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朝靄の神秘的なマントのなかで壮麗に浮かぶ穂高の峰々

普段は重々しく連なる槍ヶ岳から大キレットもよく見えます。見応え十分な景色もこの時は堪能する余裕は私にはなく、鼻水で凍ったネックウォーマーを肌につかないよう横にずらすので精一杯なのでした…。
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日の当たらぬ斜面を一歩一歩確実に

日が当たらないので体温が上がらずフィジカル的にもきつかったのですが、我慢強く一歩一歩確実に高度を上げていきます。
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縦横無尽に舞うダイヤモンドダストに導かれるよう山頂へ!

登頂後、山頂でいつも最初に感じる事は、喜びや感動ではなく、もうこれ以上登らなくていいのだという安堵感です。
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このまま繋いでしまいたくなる稜線

硫黄岳につながる稜線。つい見とれてしまうのですが、例年に無く雪の少ない今年、雪と岩のミックスにアイゼンの歯を引っ掛けぬよう慎重に下ります。
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やはり大型リュックサックには夢があります。

赤岳鉱泉でデポした装備も回収し、無事下山。雪山山行を2日間だけでしたが天候にも恵まれ堪能することができました。知識と装備があれば、またここじゃない遠くへいけるのだという喜びが湧いてくるのでした。
ー大型リュックの購入を考えている、女性の方へー
〈cougar grace〉は荷物を入れていない空の本体を持ってみると、少し「重厚感」を感じます。この「重厚感」は、重たい荷物を快適に携行するための機能。山行を終え、登山口に戻ってきたときに、体への負担が非常に少ないことを実感していただけると思います。
軽量に特化したリュックはたくさんありますが、軽いということは何か機能や利便性、快適さを削っていることでもあるんです。とくに冬山登山などの機能性や快適性が求められるシーンで、リュックサックを本体重量だけで選んでしまうのは正しいとは言えません。
男性と比較しても、体力で劣りがちな女性には是非試していただきたい機能が〈cougar grace〉にはたくさん盛り込まれています。また、メインの生地はとても丈夫な600デニールのナイロンなのでオールシーズン、天候や携行するギアを問わずに使えるのも嬉しいポイント。
女性の山の相棒〈cougar grace〉は、あなたを支えてくれるタフなパートナーなんです。


chiba

営業部/チバ

性別:♀
好きな山:早池峰山・焼石岳・石鎚山
最近の遠出:Jaipur・Kumarakom
体質:3,000m付近に至ると急激に消化器官の活動が弱まる。

 

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