裏側から槍ヶ岳を見たい‼︎
一昨年訪れた表銀座から眺めた優雅な佇まいの「槍ヶ岳」、そして昨年に槍沢ルートから見上げた迫力ある「槍ヶ岳」…。どちらも自分にとって思い出深く印象に残っている風景です。そんな思い出深い「槍ヶ岳」を反対側から見たい!ということで「双六岳」を目指すことにしました。
写真は、昨年の槍ヶ岳山頂からの景色。この時見ていた風景のなかに今回行く双六岳がありました。ここから眺める槍ヶ岳の山容はどんな佇まいなのでしょうか。久しぶりの北アルプス山行なので自然とテンションも上がり、あれこれ妄想しながらパッキングにも気合いが入ります。
リュックは長時間の山歩きにも抜群の安定感、快適性をもたらす〈cougar 45-60〉をチョイス。〈cougar〉の安定感には絶大な信頼を置いているので、「多少重くなっても大丈夫。」と、あれこれ詰め込んでしまい荷物が膨らみます(笑)
今回もガイドツアーや講習を行っている〈YFクラブ〉の鈴木 佐智子さんガイドのもと行ってきました。
[予定山行ルート]
●1日目
新穂高温泉 → わさび平小屋 → 小池新道 → 鏡平 → 弓折乗越 → 双六小屋
●2日目
双六岳 → 弓折乗越 → 鏡平 → 小池新道 → わさび平小屋 → 新穂高温泉
前日夜に東京を出発。駐車場で仮眠を取って早速山行開始!山の上部は厚い雲が覆いかぶさり、下部のアプローチは霧雨に包まれたかと思えば、時折晴れ渡ったりと目まぐるしく変わる天候のなか歩を進めました。
斜度はそれほどきつくないものの樹林帯での登りがひたすら続きます。風が抜けないため汗が噴き出し体力を奪います。それでも途中の風洞と時折降る霧雨が恵みの雨となりクールダウンしてくれました。
小池新道の登りを越えてようやく鏡平に到着。池に映る「逆さ槍」が見れるポイントとありとても楽しみにしていたのですが、上部の雲が厚く槍の穂先は見れません。
本来であれば奥に槍ヶ岳や穂高連峰が一望できるのですが、雲は晴れず…。しかしながら北アルプスならではの雄大な雰囲気はここまで登ってこなければ味わえないもの。
稜線に出てからは気持ちの良い尾根歩き。遠くに双六岳が見えてきました!
視界が一気に開けて、山間にひっそりと構える双六小屋とその奥に堂々と鎮座する鷲羽岳。さらに奥には水晶岳も確認できます。このルートのハイライトとも言える風景です。北アルプス屈指の分岐点として知られる双六小屋にいよいよ到着です。
テント場に荷物を置いて双六小屋へ。午後から吹き始めた風がさらに強まり、この日の双六岳登頂は断念。降りてきた登山者たちも強風とガスで何も見えなかったとのこと。明日の天候回復を待つことに。
しかし夜から雨も降り出してしまい、その勢いは強まるばかり…。朝になっても天候は回復せず、視界も悪いため止む無く双六岳登頂は諦めました。ここまで来たのもあって、なんとかピークを踏みたかったのですが安全を最優先。
「裏側から槍を見る!」と楽しみにしていたのですが、天候不良はどうすることもできません。また別の機会に必ず訪れようと心に誓い無念の下山となりました。
下山途中、ブロッケン現象と雷鳥に遭遇。天候がさえないからこそ味わえる貴重な体験です。山頂も踏めず、槍ヶ岳も見れずだったので、せめてものご褒美をもらった気分になりました。
さらにその先へ行きたいと強く思えた今回の山行
山の世界で天候不良はつきもの。今回は悪天候に泣かされ、思うような山行を実行できませんでした。それでも昨年槍ヶ岳山頂から見えた場所に訪れて、そこから伸びるトレイルもまた魅力的で、さらにその先へと行ってみたくなりました。二泊三日で行程が組めれば、鷲羽岳や水晶岳へ足をのばすこともできますし、西鎌尾根経由で槍ヶ岳を踏んで戻ってくることも可能です。
今回の山行では改めて〈cougar(クーガー)〉の高いフィット感、安定性を実感しました。北アルプスのような長期の山行には装備をしっかりと収納できて、身体への負担が少ないリュックが必須。そういう意味でも〈cougar(クーガー)〉は、荷物の可変にも柔軟に対応する機能も持ち合わせているので、やはり信頼できるリュックサックなのだなあと再認識できました。
ちなみに…
- 同行した先輩は〈SL35〉を背負っての山行でした。テント泊装備でも携行するギアをコンパクトで軽量なものにしたり、最小限に止めるなど工夫をすれば可能となります。ただし急変する天候などに対応できるスキルがあってこそ。
ギアや装備の選び方次第で、同じ山でもいろんなスタイルで楽しめます。
次回は秋の山行「紅葉企画」を予定しております。お楽しみに‼︎
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マツ
性別:♂
好きな山行スタイル:大型リュックサックでのテント泊縦走
趣味:ボルダリング(主にインドア。3〜2級で伸び悩み…)/スノーボード(シーズンに10回以上滑らないと仕事が手につかなくなる)/ランニング(最近復活!100㎞/月目標)/旅行(海が綺麗な所)
一言:男は黙って大型リュック!