世界中を旅するTRANSITが、毎号karrimorのアイテムとともに旅をした裏話を公開。今回はmars toteをお供に、南半球はオセアニアの海に浮かぶニュージーランドへと向かいました。荒々しい自然溢れる冬の南島を、キャンピングカーで半周した9日間の旅の記録。
旅はクライストチャーチから
英国風の庭園や公園が点在し“ガーデンシティ”とも呼ばれるクライストチャーチ。そんな街を代表するスポットが、1863年に開園したクライストチャーチ植物園。訪れたのは6月の午後、終盤に差し掛かった秋、やわらかな陽に照らされた黄葉が眩しい。
突然の大雪に見舞われる
クライストチャーチからキャンピングカーに乗り、南島のロードトリップがスタート。まずはレイク・テカポを目指して南下。この日、日の入りとともに降り出した雪は途絶えることなく夜通しつづき、朝起きると白銀のカーペットが一面を覆いつくしていた。
“星の町”レイク・テカポ
レイク・テカポは、国内で最も星がきれいな“星の町”として有名な場所。これは、平野で空が広く見えるのと、都市から離れているので人工の光がほとんどないため。徐々に冷える寒さは身体にこたえるけれど、空が澄み、星がもっと輝くのではと期待が高まる。
南半球の天体ショーを独り占め
大雪が理由で、天文台が設けられているマウント・ジョンの山頂へは行けなかったけれど、そんな心配をよそに山麓でも満点の星空!南十字星をはじめ、カメレオン座、ハエ座、りゅうこつ座、望遠鏡座……などユニークな名前の南天の星座たちにうっとり。
モーテルで朝ごはん
トーストにバター、牛乳、マヌカハニー、そしてキウイフルーツを並べて、シンプルだけど幸せな朝ごはん。農業が発達しているこの国では、スーパーマーケットに並ぶ食材の質が本当に高い。牛はほぼ放牧というから、牛肉や乳製品は間違いない美味しさ。
山間の小さな町、ワナカを目指す
トレッキングや国立公園ハイクの拠点の町、ワナカを目指してさらに南下。奥に見えるのは、南島に背骨のように縦に走る山脈、サザン・アルプス。気温はさらに下がっているけれど、日中は空気が澄みきっているからか、遠くの山までクリアに見える。
スキー板でできた柵
途中、発見して思わず撮影した家。周囲に張り巡らされている柵はすべて、スキー板。大小さまざまなサイズに、古いものから新しいものまであるから、この家に暮らす家族がこれまで愛用してきたものなのだろう。家族の歴史が詰まっているみたいで微笑ましい。
19世紀で時が止まったようなカードローナホテル
ワナカから車で10分ほどのところに、古い映画に出てきそうなホテルを発見。カードローナホテル。1863年、ゴールドラッシュ全盛期に建てられ、遠方からの金掘人や行商人のための宿として栄えた歴史をもつ。当時の趣漂う、中のパブも素敵だった。
レトロなジェネラル・ストアで買い出し
直線的なフォルムがとっても気になるジェネラル・ストアを発見。ビッグスケールな自然のなかを長らく走っていると、人の手で作られたものすべてが新鮮に映る。沿岸部ではしばらく町らしい町がなさそうなため、クラッカーなどを買い込んでおく。
トリックアートのようなマセソン湖
ワナカからフォックス氷河の間に位置するマセソン湖。鏡のようにくっきり山を映す、だまし絵のような様にうっとり。ただしこれは透明度が高いのではなく、葉や樹皮などに含まれるタンニンが水に流れ込み、水が黒っぽい茶色をしているからなんだそう。
上空から見た氷河
フォックスグレーシャーでは、氷河の上を歩くことができる「ヘリハイク」に挑戦。ヘリコプターで氷河の山肌に上陸し、1時間ほど歩くというもの。上空からは、長い年月をかけて形成され、年々変化しているという“生きた”氷河を感じられる。
美食材の饗宴
海岸沿いの高台に車を停め、車のキッチンを使ってランチタイム。メインは、マヌカハニーに漬け込んだラムのあばら肉を焼き上げたもの。サラダには、調達できなかったビネガーの代わりにニュージーランド特有の果実フィジョアをちぎって和えたらバッチリ。
冬の西海岸といえば
冬の西海岸の天気は変わりやすい。突然全開のシャワーのような雨が降り出したかと思えば、10分後にはカラリと晴れ上がる。でもその晴れ間もいつまで続くかわからない。そんな空模様によって、入り組んだ海岸線の姿もドラマティックに変化する。
ニュージーランドの“大木”シダ
海岸線を北上すると、植生の変化が手にとるようにわかる。気候が温暖になるので、それまで生茂っていた針葉樹の代わりに、多種多様なシダ植物が現れる。写真はなかでも有名な「シルバー・ファーン」。“樹木”といわれるように、成長すると大木になる。
アーサーズ・パス国立公園を歩く
サザン・アルプスに囲まれた山岳地帯に広がる国立公園。標高2000m以上のピークが16以上も集まる高地。いくつものトラックが整備されているので、数日かけていろいろなトラックを歩くのも愉しい。写真は偶然入った山小屋で温かく迎えてくれた主人。
鉄道でクライストチャーチを目指す
西海岸のドライブはグレイマウスで終了。そこからはトランツアルパイン鉄道に乗り、ゴールのクライストチャーチ目指す。広くとられた窓から愉しめるのは、車で見るのとはまた違った風景。めくるめく景色を堪能していると、時間があっという間に過ぎていく。
- TRANSIT 編集部
太平洋の南方に浮かぶ島々を抱くオセアニア。一括りにオセアニアといっても、広大な海に散在する島や大陸では、国の成り立ちから住人の人種、生態系、文化、習わしなど本当にさまざま。なかでも今回は、南極にほど近く、世界にも類をみない植生が残るニュージーランドの南島を、女優と写真家の女性2名がキャンピングカーで巡った。クライストチャーチを出発し、南半球の星が輝くテカポ、ゴールドラッシュで栄えた街ワナカを通り、西海岸を北上、最後はトランツアルパイン列車にのり、ゴールのクライストチャーチへ。満天の星空に巨大な氷河、不思議な色をした湖、入り組んだ海岸線……など、大自然の神秘に触れた8日間のロードトリップ。
karrimorとオセアニアを旅して
- [ マーストート ]
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