世界中を旅するTRANSITの取材班が、毎号特集国にあわせてkarrimorを現地に携行。
連載第2弾は「チベット」。cougar 70-95 を旅の相棒に中国東南部を巡りました。
ここでは、誌面に掲載しきれなかった写真とエピソードを紹介。
取材班が辿った取材の舞台裏をお楽しみください。

願いを紙吹雪にのせて
アムド地方の東南に位置する小さな村、郎木寺(ろうぼくじ)。散村ではあるが、チベット仏教の大きな僧院が2つあることから信者が絶え間なく訪れる。地元の人がルンタ(教典と馬が描かれた紙を平和の願いを込めて空にまく)していた。

屹立する祈りのタワー
合作にある13階(約38メートル)建ての荘厳なタワー。驚くべきことに9階部分までは高僧ミラレパが一人で建立したという言い伝えがある。信者はこの塔の周りを左回りにコルラ(巡礼)する。内部は仏教芸術の宝庫で男女合体像が鎮座している。

桃源郷の原風景
現在は中国に属しているが、アムドはかつてのチベット行政区名。このエリアでは標高4000メートルほどの高原に、菜の花が咲き乱れる。緩やかな傾斜の緑の山々では、ヤクや羊が放牧されている。数十㎞走っても桃源郷の風景に終わりはない。

伝統を纏う人々
カムの田舎町で行われていた祭りに来ていた女の子。彼らは部族ごとに異なる煌びやかな装飾を纏い、家族総出で草原の彼方から馬やバイクにまたがってやって来る。通常、女性は家族の赦しがないと撮影することができない。父親の許可もらって撮らせてもらった。

遊牧民が暮らすテント
カム地方の4500メートルに広がる草原にて。遊牧民のテントに泊まらせてもらった。テントはヤクの毛で作られていて、内部は簡素ながらキッチンやベッドなど、生きるために必要なものがすべて揃っている。ヤクの糞は火力としても使われる。

チベットの命の糧
チベット人の主食、ツァンパ(左)は、大麦の粉を水とバターで練って作る。ノドをなかなか通らないほど粘り気がある。ふんだんにバターが投入されるバター茶(右)もまた、チベット人の命の糧。高地でタンパク源を得るための智慧だ。

遊牧民の生活
ヤクの毛でできたテントは、天窓から差し込む光によって意外に明るい。また天窓は煙を外に逃がす役目も担っている。お父さんは放牧、お母さんは家事と子育て。食べるものはお父さんが猟や街から持ち帰る。12人以上の親戚や家族がテント内で暮らす。

ヤク肉の温かいうどん
冬期のために冷凍保存されている貴重なヤク肉を使ったチベットうどんをご馳走になる。こねて細くした麺は手でちぎって鍋に入れられる。塩っ気がなくヤク肉の風味がダイレクトに香る野性的な味。近くのテントにいた親戚たちも集まり大賑わい。

宇宙につながる家々
四川省の山奥にあるアチェン・ガル・ゴンパの遠景。無数の僧坊(修行者たちの家)に圧倒される。尼僧が多く6000人超が暮らしている。瞑想小屋が点在する小高い丘から眺めると、それまるで曼荼羅のよう。野犬が心配だったがここにテントを張った。

修行僧の生活スペース
アチェン・ガル・ゴンパの僧坊の中はこんな感じ。手作りの家に男子2人で暮らしている。部屋は電飾で彩られ、活仏のポスターがアイドルよろしく飾られていた。部屋には修行道具以外の娯楽はなく、仏教漬けの生活が垣間見られる。

雪山に抱かれた聖なる地
チベット仏教は、厳しくも美しい自然環境の中で育まれてきた。その大地の多くは、雪が一年中溶けることのない6000、7000メートル超の山々に囲まれている。訪れたのは7月の終わりだったが、緑の山の隙間から時折、神々が住むという白い塊が見えた。
- TRANSIT 編集部取材期間は約3週間。チベット文化圏はいくつもの国にまたがり広がっているが、今回は中国の東南部のエリアを取材した。毎日がバックパッキングでの移動。生活の荷物、そして撮影・取材道具すべてを背負って旅をした。フットワークの軽いスタイルだからこそ、遊牧民のテントにお邪魔したり、といううれしいハプニングにも遭遇することができた。
cougar 70-95のアドバンテージは、まずその容量の大きさと拡張性。
登山はもちろん、荷物の増減のある長期バックパッキングには最適だ。
お土産が増えたりしても問題なく収納できる。
また、荷物でずっしり重くなっても、背面と肩のクッションが
負担を和らげてくれるので、瀬尾居心地は思った以上に快適。
それは実際に使ってみるとよくわかる。トレッキングの多いチベットの旅を
快適に、そして軽快にしてくれる、このcougar 70-95の貢献度はとても高い。
karrimorとチベットを旅して
- 2012年9月14日発売
価格:1800円(税込)
http://www.transit.ne.jp/contents/magazine/
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