世界中を旅するTRANSITの取材班が、毎号特集国にあわせてkarrimorを現地に携行。
連載第7弾は「スペイン」。flyer 50-75を旅の相棒にスペインを巡りました。
ここでは、誌面に掲載しきれなかった写真とエピソードを紹介。
取材班が辿った取材の舞台裏をお楽しみください。

ピレネー山脈を越えて
スタートはピレネー越えから。1400mもの標高差は巡礼というよりも登山。緑豊かな山容をながめつつ、酪農地帯を歩いてゆく。霧に覆われることもあり予想していたよりも寒かった。

歴史を感じつつ歩みを進める
ときには古い橋も渡っていく。おそらくはローマ時代の建造だろう。巡礼路のなかでもっとも長いとされる石造りの橋。

果てしない道程
どこまでもつづく灼熱の大地。陽光にさらされた皮膚は火傷よろしく水ぶくれができるほどに痛めつけられる。なまった脚も悲鳴を上げる。巡礼者への洗礼が容赦なく降りかかる。

残り100kmから漂う俗っぽい空気感
最終目的地であるコンポステーラまであと100kmを示す石碑。落書きで覆われているが、巡礼者にとってはとても大きな意味をもつ指標である。ここから観光客はどっと増えてくる。

収容所のようなアルベルゲに泊まる
巡礼者にとって教会は貴重な宿泊施設でもある。巡礼の初日、ピレネー山脈を越えて辿り着いたロンセスバジェスにあるアルベルゲ(宿)は6ユーロ。映画のセットのような空間だ。

いくつもの橋を渡りコンポステーラへ
サンティアゴ・デ・コンポステーラの全長は約800km。踏破にかかる日数は、徒歩のみだと35日ほど。ルートには、「フランス人の道」「ル・ピュイの道」「イギリス人の道」などがある。

永遠に終わらない乾いた大海原
巡礼路のハイライトでもある、どこまでも続く麦畑の大平原(メセタ)。朝6時には歩き出し、昼前までに20㎞は稼がないとならない。なぜならメセタの大地には、逃げ込む日陰は存在しない

800kmの道程をついに踏破!
ついに執着地点、サンティアゴ・デ・コンポステーラへ。巨大なカテドラルを見上げ、長かった旅を振り返る。この道を何人の巡礼者が辿ってきたのだろうか。

最果ての地で見る澄み切った夕焼け
コンポステーラを後にしたクルーは、スペイン最南端のフィステーラの海岸を目指した。フィステーラとは「地の果て」の意。沈み行く夕日を眺めながらキャンプで旅を締めくくった。
- TRANSIT 編集部スペインの巡礼路、サンティアゴ・デ・コンポステーラとは、全長800kmにもおよぶ巡礼路だ。エルサレム、バチカンにならびキリスト教の三大巡礼地となっている。世界遺産にも制定され、多くの巡礼者だけでなく、観光客も訪れる。
日本でいえば、四国のお遍路をイメージすればわかりやすいかもしれない。この長きにわたる道程を歩くのはかなりタフだ。すべての荷物を背負い約一ヵ月もの日程を歩かなければならないからだ。快適に旅をするには、やはりハイスペックなリュックが必要不可欠であった。
karrimorとスペインを旅して
- 2013年9月6日発売
価格:1800円(税込)
http://www.transit.ne.jp/contents/magazine/
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